180. 漏水被害3 (2000.9.3)

管理人さんと電話で話したのは、11時半だったろうか?
その後も、流れ出る水と戦い続ける私。
だんだん、頭に来た。
時計を見ると1時をまわっているのに、全然、止まらないどころか、部屋じゅうに水のしたたりが広がっていくじゃないか。
発見時には、一カ所から吹き出すように出ていた水は、水の勢いだけは弱まったものの、あちこちで吹き出してきた。

寝室にしている和室にも進出している水の足跡。
嫌な予感を感じながら押入を開けると、そこにも水が!
ガ・ガ・ガ〜ン。

あわてて、押入の中のものを外に出す。といっても、外も水浸しだし、今は大丈夫な場所でも、いつ降り出すかわからない。


押入の中を流れ出る水

わずかな安全地帯を見いだし、やっとのことで外に出すと、今度は直接、管理人宅に電話する。
たしか緊急連絡先が1階に張り出してあったっけ。
1階にて、電話番号をメモると、部屋に戻る。時計を見ると2時をまわってしまった。
仕方ない。非常事態だ。なんとか水を止めてもらわなければ。エイっと番号を押す。

しばし呼び出し音がなった後、奥様らしき女性の声。寝ていたらしく、少しぶっきらぼうな声で、
「もしもし?」
「あの〜、アルテールの住人なんですが、漏水で困っている者なんですが」
「かくかくしかじか、こーで、あーで、ダメなんです」
「ああ〜、お待ちください」
---女の人から電話よ。アルテールの人だって。さっきの人じゃないの? まだダメだって。
眠くて、だるそうな声が2つ受話器の向こうにいる。

やっと管理人さんが出たものの、要約すると、
「温水タンクが壊れたに違いない。そういう例は他にもある。もうじき水は止まるから、大丈夫」
「止まる気配もないし、寝室まで水がまわり始めた。これでは眠れない。何か他の原因があるんじゃないか?」
「はは〜、水がまわり出したな。いやいや、漏水なんてのはそんなものだから、もうじき止まるから、そうしたら、眠れますよ」
このやりとりに20分以上を要している。
全く先へ進まない。話しても無駄か。
「おやすみなさい」と切る。

朝まで、被害が増大していくばかり。
絶対に、別の原因だってば〜。

※温水タンクとは...

省エネのために、このマンションで採用しているもの。
夜間の電気料が安い時間を利用して、浴室用の温水をため込んでいるタンクのこと。
4人家族が風呂を使っても、十分なほど貯蔵される、と言っていた。
すべてを電気でまかなっているここのマンションでは、電気料金を安くするために、この方式を採用したのだが、なにしろ、古くなっているので、故障が多いらしい。
定期的なメンテナンスが必要と思われる。

つづく...