気仙沼線に乗る時は、明るいうちに乗ってほしい。
海が見えるんだ。
気仙沼に向かって「右手」に海は広がる。
「志津川(しずがわ)駅」の少し手前に、長いトンネルがある。
そのトンネルを抜けると、目の前は大平洋だ。いや、ホントの話。
そして、またトンネル・海・トンネル・トンネル・海。
海に面してトンネルが多いということは、山が海に迫る地形を表している。
神戸や横浜もそうだが、気仙沼もそうなんだ。
その地の利を活かして「牡蠣(かき)」や「ほたて」の養殖が盛んだ。
しかし、公害が海に与える影響は深刻で、地元の人が「森は海の恋人」運動を展開している。
なぜ「森」と「海」が恋人なのか?
こちらをご覧いただきたい。自然は深いなぁ〜と感心すること間違いなし。
「汽車の窓から海が見える」風景は、実はよくある。関東の方は「江の電」を思い出されるだろう。
では、気仙沼線から見る「海」の良さは、なぁ〜〜んだ?
それは、長いトンネルにある。
暗くて長いトンネルは、身も心も、ずしっと沈む。次の瞬間にパッと海が広がる。
「長いトンネルを抜けると海であった!」
「雪国」ではないが、トンネルには、おもわぬ効果がある。
それにしても、この線にはトンネルが多い。
「海だぁ〜〜〜〜」と喜ぶのもつかの間、また「ガーーーーー」とトンネルに突入。
そして、また海!
その一瞬に見える海、しかも雄大な大平洋を、見逃さないように窓に張りついてしまう。
「一瞬」というのは、人に感動を与えるものだ。
桜が一年中咲いていたら、お花見はしない。
オリンピックは、その一瞬見たさにテレビの前で、力が入る。
大相撲、サッカーのゴール、野球のホームラン、その瞬間を見たくてテレビに張りつく。
気仙沼線から見る海の良さは、それと同じだ。
ときどき見える雄大な大平洋を見逃さないように、しっかりと窓に張りつく。
これぞ旅の醍醐味である。
ふふ、あなたも気仙沼に行ってみたくなったでしょ?
さ、夏休みは、気仙沼に行こう!