53. エプロン似合う? (1999.1.27)

お客さんの会社では、この1月から女性の制服が廃止された。
多くの女性社員は、私服にOAエプロンをつけている。
お揃いの紺色エプロンは、主婦の集まりのようで、妙だ。

「オヤマさんもエプロン使いますか?」と(一応)聞いてくれたが、即座に「いらない」と答えた。
ビジネスマンの一人として、エプロン姿で仕事をするのは変だと思う。

OAエプロンは、私がワープロオペレーターを始めた頃、すでにあった。
これを着用しないと、子供を出産できなくなる、とか、奇形児が生まれる、と言われ、必ず着用した。当時、「OAエプロン=ワープロオペレータ」のことだった。

私は、1万円くらいするOAメガネも買った。OA機器に対して完全防備だ。
それでも足らないと感じ、ロボコップのようなコスチュームはないか、と本気で思った。

OAメガネは、少し色がついていて、遠くから見ると、黒いサングラスに見える。
いかめしい顔に、黒いサングラスをかけ、エプロンをした私が、ワープロに向かう姿は、どう見ても怪しげだ。その証拠に、通る人は、必ず、足をとめ、「そのメガネは何だ?」と聞く。「OAメガネです」を繰り返す。ああ〜〜、めんどくさ。

それらの製品の効力が怪しい、と記事が出た頃、OAエプロンが、ただのエプロンに見えてきた。数カ月すると使うのをやめた。そのうちメガネもやめた。
私の視力は、いまだに1.2をキープしているから「パソコン=目が悪くなる」ではない、かもしれない。

しかし、電磁波の被害は相当なものだろう。何年かしたら、その被害状況がわかる(かもしれない)。その時には、電磁波の被害者としてテレビ出演してもいいだろう、と思っている。

せっかく制服が廃止になったのに、皆でお揃いのエプロンをする、というのもなんだかなぁ、と思うが、なかなか個性は出しにくい。あまりに個性を出すと、嫌われるとこともあり、難しいのだ。

私はどんな風かと想像されるだろうか?
アメリカンカジュアルと言えば聞こえもいいが、なんと言うか......ま、適当に想像して下さい。
こういうスタイルになってしまったのは、Macの影響である。スティーブ・ジョブズは講演の時に、ジーンズで登場する。

確かに我々の仕事には、これが似合っているように思う。
セットアップでは、服が汚れるし、配線のためには机の下にももぐる。
美しいスーツでは、汚れが気になって、仕事がままならない。

とは言うものの、社長としての威厳のなさも天下一品で、今年こそはスーツのひとつも買おうか、と思っている。