気仙沼には、厄年の前年(前厄)に「歳祝い会(としいわいかい)」なるものを盛大に催す恒例の行事がある。
今年、私達の学年は男性の前厄(41歳)を迎えるにあたって、(男性は)中学ごとにそろってお払いをしてもらう。そしてその後は、楽しい宴席となる。
「今年は歳祝いなのッサ」などと言うと、
「ハァ〜、そすか(ニヤリ)」(←若いように見えても、結構、歳いってるんだなと、顔に書いてあったりする)
40代に片足をつっこんだ私達は、気は若いわ、適度に大人になったわ、責任ある立場を経験しているわで、かなりハイパワーな「歳祝い会」となった。
20歳の成人式とは、全然違ったおももちなのであ〜る。
さて、宴もたけなわの二次会で「○×ゲーム」だ。
参加者おおよそ200名。「取ったるゾ!」と、気合い充分。
【第1問】(←通常、ほとんどの人が正解になるようにと簡単な問題になることが多いよね)
問題:「私達の学年は卒業の時は11組でしたが、実は1年の時は12組までありました(○か×か)」
まわりを見ると、ほとんどの人が「○」を出してる。
私と遠くの席に離れて座っちゃった仲良しのまみちゃんは、おもわず微笑みながら大きなガッツポーズ!
「ッシャ・取ったぜぃ!」
高らかに「×」イェーイ! 答えは「13組までありました」だよね〜〜〜〜!(まみちゃんに目で合図を送る)
「え〜〜〜12組だよぉ〜〜〜」と隣の由美ちゃんが言う。
「12組までだ」とシュウさんも言い切る。
「いえいえ絶対、13組ですぅ〜〜」と私(自信満々)。あまりの自信に、由美ちゃんは「×」にしようかしらんと一瞬、迷う。
他を見渡しても「×」は、ほとんどいない。せいぜい、私とまみちゃんくらいなもの。
く・こんなに早くからいただいちゃっていいのかしらん(ニンマリ)。
司会者:「よろしいですか? 皆あげましたね?」
全 員:「ハァ〜〜イ!」
司会者:「では正解は..........(ジャガジャン).........○で〜す」
私:「..............???」絶句。
まみちゃんを見ると、大きな目がさらに大きくなり、そのままフリーズしている。
まみちゃんと私の口が同時に「ウッソー」と動く。
司会者:「×の方はお座りください」
まみちゃんと私:事態を把握出来ずに放心状態。目はうつろ。
(消え入りそうな声で)「たしかに13組があったよぉ〜」と言いながら、椅子にへたりこむ。
「あ〜、もう座ってるやづ(奴)いっつぉ〜〜(笑)」と上からの視線が痛い。
次の問題は耳に入らない(ツーか、入ったとしても、もう失格なんだけどサ)。
ゲームの後、まみちゃんに掛けより「絶対に13組まであった!」と騒いでいると、
同級生に「おめだづ、おがしいんでね〜が」(変という意味)と言われながら、校舎に教室がどう並んでいたかの説明を受けた。
まーだ納得いかないでいると
「ほんだら13組のやづ、連れて来てみろ〜」と言われ、はたと「そう言えば、そんな知り合いがいない」ことに気づいた。
う〜む。
中学校を卒業して25年間、ず〜〜〜っと「1年の時には13組まであったんですよ。マンモス校だったでしょ!」と言いふらしてしまった。
ああ、まぼろしの13くみぃ〜〜〜〜。
25年目の真実が今、あかされるだな。
「あいまいな記憶力」もあわせてお読み下さい。
私の誤った記憶を発見された方は、是非、おたより下さいね。