107. 本格派・気仙沼弁---22 (1999.6.18)

実家で雑巾掛けしていると、
「までにふがいよ」(丁寧にふきなさいよ)と、監督(祖母)の声がとぶ。
角を丸に拭いてはいけないという注意だ。

「までに」(丁寧に)は、いろいろな場面で登場する。
洗濯物ををたたんでいると、「までにただまい」
おごごを切っていると「までに切らいん」とくる。

祖母は、までな人だった。
母は、おもいっきりおおざっぱな性格で、両人は正反対と言ってよい。
祖母は、までだが、ゆっくりペース。母はおおざっぱだが、仕事が早い。
本来、「までで、仕事が早い」のがいいわけで、2人を足して2で割りたいところだが、そうもいかない。

さて、仕事や仕草が遅い状態を「ペタラクタラ」と言う。
また、騒々しくて落ち着かない様子を「テタパタ」と言う。

「おばあちゃんは、ペタラクタラって」と母は言い、
「ノリちゃん(母)ったら、テタパタって」と祖母は言う。
2人の様子を的確に言い当てている。他人の事はよく見える。

え? 私はどっちかって?
私は、祖母 →父 →私と3代続いた「ペタラクタラ派」である。
しかし仕事をするようになって、「テタパタ現象」が現れ始めた。
持って生まれた性格も、環境によって、多少は変化する。

さて、「ペタラクタラ」と「テタパタ」が引き合う法則をたててみた。
 父(ペタラ)     ←→ 母(テタパタ)
 すぐ下の弟(テタパタ)←→ 嫁(ペタラ)
 末の弟(ペタラ)   ←→ 嫁(テタパタ)

どうも、私のまわりでは、この組み合わせでうまくいっている例が多い。
皆さんはどうですか?

つづく...